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耐震用クロスボルト

引張試験

試験場所:苫小牧市テクノセンター
ボルト強度:4.6T サイズ:M24
引張試験の目的は標準ねじピッチの上にクロスねじピッチが刻まれる為、有効断面積の減少が生じます。そこでねじピッチを小さいものから大きいものに変化させ引張り試験を行い、その中で一番引張り強さが大きいピッチを選択するために行います。
引張試験の結果ねじ山の最適なピッチは4.5mmであることが確認できました。ただし、普通ボルトよりも強度の低下は必然的であり、新しいクロスボルトの機械的性質に必要なデータの提示が必要となります。

右ねじピッチ3.0 左ねじピッチ2.5
右ねじピッチ3.0 左ねじピッチ3.0
右ねじピッチ3.0 左ねじピッチ3.5
右ねじピッチ3.0 左ねじピッチ4.0
右ねじピッチ3.0 左ねじピッチ4.5
右ねじピッチ3.0 左ねじピッチ5.0

振動試験 NAS (NATIONAL AEROSPACE STANDARD) 3350 <米国航空規格3350>

■試験場所:地方独立行政法人 北海道総合研究機構 産業技術研究本部 工業試験場
■実施年月日:平成23年8月25日~平成23年9月18日
 

【振幅11mmのときの試験状況】

試験時間の規格値が30000サイクルであるので加振周波数を30Hzに設定すると1000秒で30000サイクルとなり16.6分≒17分が1回の試験時間となる。

振動治具はNAS規格による振動治具

振動バーレル及びワッシャーはNAS規格品

【クロスボルト(テーパ付)VS普通ボルト】

両ボルト共トルク 330N・mで締付け

ナットと座金がずれている

試験開始から1分50秒で普通ボルトは完全に緩んだ為、普通ボルトを取外し、クロスボルト(テーパ付)のみで30000サイクルを行った。 クロスボルトは全く緩んでいない。

普通ボルトはナットと座金の隙間が9mmとなっており、3回転したことになる。

試験寸法 M5~M16(六角ナット) ただし、M20以上は表-4の試験用治具で実施する。
試験条件 周波数 1750~1800 c.p.m (cycies per miniute)
振  幅 11.43mm±0.381 (amplitude of 0.45inch plus or minus 0.015)
試験時間 30000 cycles
ただし、それ以前にゆるんだ場合は試験を中断し、その試験時間を測定する。
締結したナットとボルトが1回転した時点の試験時間を測定する。
試験後のナットに割れや亀裂が入っていないか10倍に拡大して観察する。
合格基準 ボルト・ナットが360度(1回転)以上ずれないこと。
試験終了後、ナットに割れや亀裂が入っていないこと。
基本計算
:振動周波数 c/s =ω/2π
ω :角振動数 rad/s  
:振動速度 cm/s =aωcos(ωt+π/2)
α :振動加速度 cm/s2 =aω2cos(ωt+π)
:衝撃力 kg=wα/g =wα/g
:重力加速度 cm/s2 =aω2
:振幅 mm  
:自重 kg  
Fmax=Waω2
尚、JIS規格による振動試験の規定はない。
【トルクレンチ】 【330N・mで締付け力を管理】

ねじの締付けについてはJIS B 1083「ねじの締付け通則」、JIS B 1084「ねじの締付け試験法」により高力ボルトが規定されている以外、普通ボルトに対する規定はない。ただし計算式より鋼製ボルト(4.6T)の適正締付トルクが327.9N.mとなる(M24の場合)

【試験結果】
試験開始から1分57秒で普通ボルトが明らかに緩んだことを確認し加振機を一時停止し、普通ボルトを取外しNASの規格値である17分をクロスボルト(テーパ付)のみで行いましたがクロスボルト(テーパ付)は全く緩みませんでした。

普通ボルト
M24、P=3右ねじ(並)
普通ナットM24、P=3右ねじ
ダブルナット

ねじ部およびナット詳細

クロスボルト(テーパ付)
ボルトM24、P=3右、4.5左ねじ
第1ナットP=3右ねじ(テーパ凸付)
第2ナットP=4.5左ねじ(テーパ凹付)

ねじ部およびナット詳細